人生に大切なことはすべて絵本と児童文学から教わった

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外国の児童文学

風にのってきたメアリー・ポピンズ
作/P.L.トラヴァース

「一緒にいると楽しい」と子どもたちが思ってくれるようなおとなになりたい。
そんなおとなの代表として、真っ先に思い浮かぶのがメアリー・ポピンズです。

4人の子どもたちの世話係としてメアリー・ポピンズはバンクス家にやって来ます。
こうもり傘につかまり、風に乗って!
さあ、そのときから子どもたちにとって、驚きに満ちた、退屈とは無縁の日々が始まりました。

メアリー・ポピンズは、子どもたちを温かく包み込むようなやさしい人柄では決してありません。
気どり屋で、ツンとすましていて、かなり高慢です。
すぐに鼻をフンと鳴らすし、気に入らないことを言われると相手をキッとにらみつけます。
ジュリー・アンドリュース主演の映画「メリーポピンズ 」とは、ずいぶん違う印象です。

それにも関らず、メアリー・ポピンズは子どもたちに『世界じゅうで、メアリー・ポピンズだけいれば、いいんだ!』と言わせちゃう人。
彼女と一緒にいれば、次から次へとおもしろいことが起こり、どんな事態になろうとも、落ち着き払ってことを収めてしまう。

風向きが変わり、メアリー・ポピンズがまたこうもり傘につかまって飛び去ってしまうとき、私たちもこどもたちと一緒に『メアリー・ポピンズ、帰ってきて!』と叫びたい気持ちになります。

でも大丈夫。
「風にのってきたメアリー・ポピンズ」には続きがあります。
メアリー・ポピンズは「帰ってきたメアリー・ポピンズ」で再びバンクス家へ戻って来ます。
そして、バンクス家の子どもたちのみならず、世界中の人々に愛されたメアリー・ポピンズは「とびらをあけるメアリー・ポピンズ」で三たびやって来てくれるのです。
最後の「公園のメアリー・ポピンズ」には、3度の訪問のあいだに起った出来事で、前の本に書かれていないエピソードが収められています。

長くつ下のピッピ
作/アストリッド・リンドグレーン

世界一力持ちで、世界一強い女の子ピッピ
ピッピは、お父さんであるナガクツシタ船長が海に投げ出されて行方不明なので、たった一人でごたごた荘に住んでいます。
金貨をスーツケースにぎっしり持っていて、朝から晩まで楽しいと思うことだけをして暮らしているのです。
隣に住むトミーとアンニカは、ピッピがごたごた荘にやって来てからというもの、毎日ワクワクドキドキしっぱなし!

この本を読んだ子どもたちは、ピッピが自分の友達だったらどんなにいいだろうと考えます。
娘は、ピッピが本当にいるのかどうか、しきりに聞いてきます。

もちろん、私だってピッピに憧れた子どもの一人でした。
そして今でもピッピが大好きです。
だからと言って、何でも子どもの好きなようにやらせてあげる母親には、なかなかなれないものですね。

他の人に迷惑をかけないように。
お行儀よく食事するように。
宿題をきちんとやれるように。
整理整頓できるように。
時間に遅れないように。
気がつくと、口やかましく指導している私です。

でも本当は、そんな指導はいらなくて、ピッピのような『真のやさしさ』『自立心』こそ養ってあげるべきものだと思います。
日々の生活に追われていると、目の前で起こっている小さなことをガミガミ注意するのに終始してしまいがちです。
広い視野とゆったりした気持ちで、『真のやさしさ』『自立心』を育てていくことはなかなか難しい…。

だから「長くつ下のピッピ」を読んで、自分で学んでくれたらな、なんて…。
いえいえ、そんなこと考えちゃいけません。
せめて本の中では、思いっきり楽しませてあげなくちゃ。


はてしない物語
作/ミヒャエル・エンデ

小学生のときに出会って、私を完全に文学少女にしてしまったのが、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」です。
何のとりえもない本好きの少年バスチアンは、いじめっ子に追いかけられて古本屋へ逃げ込みました。

彼はそこで、はてしない物語という本を見つけます。
本好きのバスチアンにとって夢のような本、終わることのない物語!
バスチアンは、どうしてもこの本がほしいという思いに抗えず、本を盗んでしまいます。
そして、学校の屋根裏にある物置部屋ではてしない物語を読み始めるのです。

映画化された「ネバーエンディング・ストーリー」を見て、あらかじめ物語を知っていた私は、この本を主に学校の音楽準備室で読みました。
もしかしたら、自分もバスチアンのように本の世界へ入って行くことができるかもしれないと思ったからです。
一体、世界中でどれだけの子どもが、そうやってどこかにこもってこの本を読んだことでしょう。

バスチアンは、本の中の世界ファンタージエンへ入って行き、救世主として勇ましい冒険をくり広げ、多くの挫折を経験します。

エンデはこの「はてしない物語」バスチアンの挫折の物語と言っています。
だから挫折の描かれる後半部分がすっかり抜け落ちた映画「ネバーエンディング・ストーリー」に納得できませんでした。
自分の名前を原作者として出さないように訴訟まで起こしたそうです。

でも、映画「ネバーエンディング・ストーリー」は、私にとってエンデ作品への入り口になってくれました。
たぶん、多くの子どもたちにとってそうだったのだと思います。

エンデさん、それっていいことだったんじゃありませんか?

ふたりはともだち
作/アーノルド・ローベル

アーノルド・ローベルの「ふたりはともだち」 は、しっかり者で面倒見がよくてやさしいかえるくんと、天然ボケで失敗ばかりの素直ながまくんの物語です。

ああ!
私はこのがまくんかえるくんが、どんなに好きでしょう!
このふたりを知っているかいないかで、人生の温かみがまるで違ってくるとさえ思えます。
それほどまでに、魅力的なふたりなのです。

アーノルド・ローベルの挿絵は温かく、物語はユーモアとやさしさに満ちています。
抑えた色遣いは、心に安らぎを与えてくれます。
また、三木卓さんの翻訳が、このほのぼのした雰囲気を一層深めてくれているような気がします。

「ふたりはともだち」 に収められている「おてがみ」は、小学校1年生の国語の教科書に載っています。
教科書に採用されるだけあって、「おてがみ」はがまくんかえるくんの素敵な関係が最もよく出ている作品です。

がまくんは一度も手紙をもらったことがありません。
そこで、がまくんお得意の憂鬱な気分で手紙を待っていました。
がまくんは言います。
『いま 一日のうちの かなしい ときなんだ。
つまり おてがみを まつ じかん なんだ。
そうなると いつも ぼく とても ふしあわせな
きもちに なるんだよ』

それを聞いたかえるくんは、いつものようにがまくんに寄り添って、一緒に悲しい気分で玄関の前に座っていました。
けれども、不意にかえるくんは『しなくちゃいけないことがある』と言って急いで家へ帰ります。

がまくんとかえるくんのシリーズは他に 「ふたりはいっしょ」 「ふたりはきょうも」 「ふたりはいつも」 があります。
どれも、読んでいると気持ちがやわらか〜くなってくるお話ばかりです。


やかまし村の子どもたち
作/アストリッド・リンドグレーン

やかまし村には家が3軒、子どもが6人。
とても高い所にあるので、村からの眺めはそれはそれは美しく、大きな大きな森が広がっています。
やかまし村にはモノも少なく、便利な暮らしとは無縁だけれど、本当の豊かさと本当の遊びがあります。
木の上にかくれ家を作ったり、近くの湖でスケートをしたり、干し草の中にトンネルを作ったり、湖に浮かぶ島へ渡って宝探しをしたり…。
私が娘にさせてあげたいのは、こんな暮らしなのです。
私が心の奥でずっと憧れ続けてきたのは、こんな暮らしなのです。
本の見開きにヴィークランド(リンドグレーンの作品の挿絵は、ほとんど彼が描いています)が描いたやかまし村の絵を見ていると、私は憧れで胸がきゅっとなります。

「やかまし村の子どもたち」 「長くつ下のピッピ」 のリンドグレーン、「ふたりのロッテ」 「飛ぶ教室」 のケストナー、「風にのってきたメアリー・ポピンズ」 のトラヴァースが3人で会談したとき、優れた児童文学作家の共通点について語られたそうです。

それは、自分の子ども時代を鮮明に覚えていること。

やかまし村シリーズは、子どもが書いたのかと思うほど、子どもの言いそうなこと、子どもの考えそうなこと、子どものしそうなことが見事に描かれています。
リンドグレーンは、まさにその優れた児童文学作家なのです。

「やかまし村の子どもたち」 の続編に「やかまし村の春・夏・秋・冬」 「やかまし村はいつもにぎやか」 があります。


ペネロペのあみぐるみ
人気あみぐるみ作家のタカモリ・トモコさんが手がけるぺネロぺのあみぐるみの本です。
わかりやすいタカモリ式編み図で、初めてでも簡単に作れます。
セザリーヌ、ストロンボリ、アラジン、リリーローズなど、ぺネロぺの仲間たちが勢ぞろい!

絵本の国のぬいぐるみ
絵本の人気キャラクターたちのぬいぐるみが自分で作れちゃいます!
「ぐりとぐら」、「ぐるんぱ」、「こねこのぴっち」、「ハンプティダンプティ」など、絵本の主人公のぬいぐるみの作り方を型紙つきで紹介しています。


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