| 人生に大切なことはすべて絵本と児童文学から教わった |
絵本と児童文学の世界へ 子どもの本の小部屋 |
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エマおばあちゃん 文/ウェンディ・ケッセルマン 絵/バーバラ・クーニー 人間って、ずーっと一人でいるとさみしくなっちゃうけれど、一人になる時間がちっとも持てないと「あ〜、一人になりたい」なんて思うものです。 一人ぼっちでさみしいとき、《一人の時間》を存分に楽しむチャンスだわ!って、気持ちを切り替えてしまいましょう。 「エマおばあちゃん 話し相手と言えば飼い猫の《かぼちゃのたね》だけです。 おばあちゃんは、息子や娘、孫やひ孫たちが遊びに来るのを何よりの楽しみにしていました。 なのに、みんなはゆっくりする暇もなく帰ってしまいます。 エマおばあちゃんの72歳の誕生日に、家族はおばあちゃんのふるさとの小さな村を描いた絵を贈りました。 けれど、その絵はおばあちゃんが覚えている村とは全然違っていました。 それでおばあちゃんは、自分で絵を描き始めたのです。 毎日、朝から晩まで絵を描きました…。 さみしいときは、何か夢中になれることに打ち込んだらいいと思います。 さみしい時間が、実り多い時間に変わるのですから。 いつもさみしい人は、夢中になれることを見つけてください。 そうしたら、仲間が見つかるかもしれません。 |
ぐりとぐら 作/中川季枝子 絵/大村百合子 子供時代の生活は、食べて遊んで眠るのが基本。 何とも幸せな時代です。 けれども、それがどんなに幸せなことか、子どもにはわかりません。 子供時代を手離して、初めて気がつくのです。 「ぐりとぐら 散歩に出かけた野ねずみの《ぐり》と《ぐら》は、森で大きな大きな卵を見つけます。 『ぼくらの なまえは ぐりとぐら このよで いちばん すきなのは おりょうりするとこ たべること ぐり ぐら ぐり ぐら』 2匹はその卵で大きな大きな《カステラ》を作って、森の動物たちにごちそうします。 そのカステラの、なんとおいしそうなこと! カステラを食べている動物たちの、なんと幸せそうなこと! 悲しいときは、おいしいものを食べて、ゆっくり眠りましょう。 きっと元気が湧いてくるはずです。 |
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はてしない物語 作/ミヒャエル・エンデ 訳/上田真而子、佐藤真理子 小学生のときに出会って、私を完全に《文学少女》にしてしまったのが、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語 何のとりえもない本好きの少年《バスチアン》は、いじめっ子に追いかけられて古本屋へ逃げ込みました。 彼はそこで、《はてしない物語》という本を見つけます。 本好きのバスチアンにとって夢のような本、終わることのない物語! バスチアンは、どうしてもこの本がほしいという思いに抗えず、本を盗んでしまいます。 そして、学校の屋根裏にある物置部屋で《はてしない物語》を読み始めるのです。 映画化された「ネバーエンディング・ストーリー もしかしたら、自分もバスチアンのように本の世界へ入って行くことができるかもしれないと思ったからです。 一体、世界中でどれだけの子どもが、そうやってどこかにこもってこの本を読んだことでしょう。 バスチアンは、本の中の世界《ファンタージエン》へ入って行き、救世主として勇ましい冒険をくり広げ、多くの挫折を経験します。 エンデはこの「はてしない物語 だから《挫折》の描かれる後半部分がすっかり抜け落ちた映画「ネバーエンディング・ストーリー 自分の名前を原作者として出さないように訴訟まで起こしたそうです。 でも、映画「ネバーエンディング・ストーリー たぶん、多くの子どもたちにとってそうだったのだと思います。 エンデさん、それっていいことだったんじゃありませんか? |
やまんば山のモッコたち 作/富安陽子 画/降矢奈々 『きたの おやまの てっぺんの 3ばんすぎの きのしたに ちいさな いえがありました。 そのいえには、やまんばと やまんばの むすめの まゆという おんなのこが すんでいました。』 私の理想の母親像は「やまんば山のモッコたち どんなときにも落ち着き払って動じない。 いつもおいしいものをど〜っさり作ってくれて、新しい服も縫ってくれる。 強くてかっこよくて、自分の家と娘をしっかり守る肝っ魂かあちゃん。 私もこんなに神経質な母親じゃなく、やまんばみたいに豪胆な母親だったら、家族みんなにとってどんなに良かったことか…。 やまんばは、とにかくまゆを信頼して、何でも思うとおりにやらせています。 そして、本当に危険なときは手を差し伸べるし、まゆが失敗をすれば自分で責任をとらせます。 言いたくないのに、どうしてもあれダメ、これダメ、あーしろ、こーしろと言ってしまうお母さん必読です。 降矢奈々さんの描く飄々とした感じのやまんばが、これまたかっこいいんですよね。 子育てに自信がなくなったとき、すぐ手に取りたい本だから、小部屋の本棚に入れました。 「まゆとおに |
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だれも知らない小さな国―コロボックル物語 1 作/佐藤さとる イラスト/村上勉 ぼくが見つけた秘密の場所には小さな小さなこぼしさまたちの国があった…。 これは、本当にファンタジーなんだろうか。 作者の佐藤さとるさんが、実際に体験した出来事なのではないだろうか。 そう思わせるほど、この物語にはリアリティがあります。 私が「だれも知らない小さな国」 娘に『夢を叶える』ということについて、教えたかったからです。 ぼくは小学校3年生のとき、美しい泉のある自分の秘密の場所で、一度だけ小指ほどの小さなこぼしさまを見かけます。 ぼくはその場所が大好きで、一人で何度も何度も遊びに行ったけれど、こぼしさまを目にすることはありませんでした。 その後、ぼくは引っ越しや戦争で、その場所から離れていました。 でも戦争が終わると、あの懐かしい場所を再び訪れ、いつかきっとその土地を買って家を建てようと心に決めます。 そして、その夢を叶えるために、黙々と行動するのです。 私は彼の誠実な姿に、心を打たれました。 夢を叶えるというのは簡単なことじゃない。 人は何とか近道して夢を叶えたがるけれど…。 時間と努力を要するような夢を抱く人が少なくなっているような気がします。 けれど、たくさんの時間と努力を注いで叶えた夢こそ、本物ではないでしょうか。 |
魔女の宅急便 作/角野栄子 画/林明子 『おちこんだりもしたけれど、私はげんきです』 これは、宮崎駿監督の映画「魔女の宅急便」 糸井重里さんによるあまりにも有名なこのコピーは、この物語世界をみごとに表現しています。 魔女になる決心をした女の子は、13歳の満月の夜に自分の家を出て、魔女のいない町や村でひとり立ちしなければいけません。 主人公のキキは、黒猫のジジとともに、ほうきに乗って旅立ちます。 高い時計台のある大きな港町を一目で気に入ったキキ。 パン屋さんに下宿して、この町で宅急便屋を始めることにしました。 キキはいろいろな人に出会い、様々な経験を重ねて、大事なことを学んでいきます。 13歳でひとり立ちとは! 私がキキの母親だったら、心配で夜も眠れないでしょう。 でも、そうやって『生きる力』を身につけることほど大切なことが他にあるでしょうか。 キキは空を飛ぶのが得意だったから、宅急便屋さんをやってみようと思い立ちました。 自分は何が好きか、自分は何が得意か、自分は何ができるか、それを知っていることが肝心なのだと思います。 そして、自分が好きなこと、得意なことを大切にしながら、失敗を恐れずに挑戦を続ける…。 13歳でひとり立ちはさせられないけれど、娘にはそうやって生活していってほしいのです。 |
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ルピナスさん 作/バーバラ・クーニー 訳/掛川恭子 「大きくなったら、わたしもとおいくににいく。そして、おばあさんになったら、海のそばの町にすむことにする」 「それはけっこうだがね、アリス、もうひとつ、しなくてはならないことがあるぞ」おじいさんがいいました。 「なんなの?」アリスがききました。 「世の中を、もっとうつくしくするために、なにかしてもらいたいのだよ」 「いいわ」なにをすればいいのかはわかりませんでしたが、アリスはおじいさんにやくそくしました。 ミス・アリス・ランフィアスは、南の島へ行ったり、一年中雪のとけない高い山に登ったり、ジャングルに分け入ったり、砂漠を横切ったりしました。 そして遠くの国々を充分見たあと、海のそばで暮らし始めます。 でも、しなくてはならないことが、もう一つありました。 世の中をもっと美しくすることです。 ミス・ランフィアスは、ルピナスの種をポケットに入れて、村のあちこちに蒔いて歩きました。 先日、DVD「喜びは創りだすもの ターシャ・テューダー四季の庭」 ターシャがこう言っていたのです。 「電話を発明したあのグラハム・ベルは、ルピナスの種をいつもポケットに入れて、行く先々に蒔いて歩きました。 それで、アメリカ中にルピナスが咲くようになったのです。」 バーバラ・クーニーは、このエピソードをもとに「ルピナスさん」 クーニーのしっとりと落ち着いた色彩が、ルピナスの花の美しいグラデーションとなって、いつまでも眺めていたくなるような絵本です。 |
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